こんにちは。北九州市戸畑区の【あやめ矯正歯科クリニック】です。

お子様の歯並びや噛み合わせが気になる場合、

『子どものうちに矯正治療を始めた方がいいですか？』とご質問いただくことがあります。

ズバリ、回答は

人による！

なのですが…

それでは回答にならないので、子どものころから矯正治療を始めるメリットとデメリットについてご紹介します。

子どもの頃に始めるメリット

矯正治療は子どもでも大人でも受けることができる治療ですが、小児矯正の場合、骨や筋肉の成長や発育を利用できるという点が、成人矯正と大きく異なる点です。

大人になってから矯正治療を希望する場合、骨格に大きな問題を抱えているケースでは、大学病院などでの外科手術でしか改善できないことがあります。

メリット①　歯を抜かずに治療できる可能性があがる

歯の大きさに対してあごが小さく、歯が並びきれない場合、ガタガタの歯並びになります。これを叢生（そうせい）と呼びます。

子どもの時期から治療を開始すると、成長期を利用して土台となるあごの骨の成長を促すことが可能なため、永久歯が並ぶスペースを作ることができます。

絶対に抜歯しなくてもよくなる…という方ばかりではありませんが、そうすることで将来健康な歯を抜歯する可能性を減らすことができます。

メリット②　そもそも出っ歯や受け口になるリスクを下げる

出っ歯や受け口は、遺伝的な要素も大きいですが、放っておくとどんどん悪い方向に加速する場合があります。

早くから治療を開始することで、上あごと下あごの位置や成長のバランスをコントロールし、骨格的なズレを改善することができるため、出っ歯や受け口にならないようにする可能性を上げられます。

メリット③子どものうちに悪習癖を改善できる

お口や顔面の筋肉の発達にとってよくない癖を発見し改善すると、あごの骨や歯並び、噛み合わせの正常な発育を促すことができます。

きちんと噛めることは、お子様の健やかな成長に必要不可欠です。食べ物を効率的に咀嚼し、消化吸収を助けます。また舌や唇を正しい位置で動かしやすくなるため、発音が改善されるケースもあります。

メリット④呼吸と姿勢の改善

歯並びやかみ合わせの問題は見た目の美しさだけではなく、お子さんの全身の健康にもかかわっています。悪いかみ合わせや歯並びに問題があるお子さんの多くは、口呼吸をする傾向があります。矯正治療によって、鼻呼吸ができるようになると、呼吸疾患やアレルギーのリスクを減らし、睡眠の質も上がります。また自然と正しい姿勢を保ちやすくなります。

メリット⑤むし歯や歯周病になるリスクを減らせる

きれいに歯が並ぶことで、歯みがきやしやすくなります。またかみ合わせがよくなることで、一部の歯に無理な負担をかけることも少なくなり、将来的に歯を健康に保つことができます。また歯科医院に定期的に来院することで、むし歯の予防や治療も早期の段階で行うことが可能です。

子どもの頃に始めるデメリット

デメリット①治療期間が長くなる

成長のスピードがそれぞれ違うため一概には言えませんが、一般的な永久歯の治療が２年半～３年程度なのに対し、小児矯正は乳歯から永久歯への生え変わりをチェックしていく必要があるため、小学校低学年から高校生くらいまで観察が必要となることもあります。

デメリット②お子さんのモチベーションに左右される

子どもの矯正治療では自分で取り外しするタイプの装置を使用することが多くあります。

このためお子さんが治療に前向きでない場合は、良い結果が出にくくなってしまう場合があります。大人の矯正とちがい、保護者の方の意向で治療を開始することが多いため、ご家族などの周囲のサポートでお子さん自身のモチベーションをあげてあげることが必要です。

デメリット③矯正装置の管理が必要になる

前述の通り、子どもの矯正治療では取り外し式タイプの装置を使用することが多くあります。中にはお家で週に１回程度ねじを回して、顎を広げる力をコントロールする装置もあります。お子様だけでは扱えず、装置の紛失、破損、洗浄など保護者の方の管理が必要になります。

デメリット④歯みがきがむずかしくなる

固定式の装置を使用する場合は歯みがきが難しくなるため、小学校低学年はもちろん、高学年でも仕上げ磨きをするのが望ましいです。

来院時にむし歯やプラークの付着のチェックは行いますが、あまりにもたくさんの磨き残しがある場合、月に１回のケアではむし歯の予防をしきれません。しっかりとブラッシング方法を身に着け、仕上げ磨きの習慣化が必要になります。

最初に申し上げた通り、早くから始めた方がよいのか、もう少し待った方がよいのか【人による】のはこのような理由からです。

なるべく健康な歯を抜きたくない…であれば早くから開始したほうがよいでしょう。

また、骨格上大きな問題はなく、歯を抜くことにも抵抗がないのであれば、大人になってから２～３年で治療を終えた方がいいという方もいらっしゃると思います。

これらの判断は、まだ生えてない永久歯や骨格を診断するレントゲン等の撮影と、矯正治療を専門的に行っている歯科医師の診断がなければ、判断できません。

当院では初回無料相談も行っておりますので、今始めた方がよいのか、まだ待っても大丈夫なのか、気になる方はぜひ一度ご相談くださいね。