お子さんの矯正治療
幼児~小学校低学年
お子さんの矯正とは?
乳歯が残っている時期に行う歯列矯正治療のことをⅠ期治療と言い、乳歯から永久歯に生え変わる時期で顎の成長を利用して治療を行います。
Ⅰ期治療は、上下の顎の骨のバランスを整え、将来綺麗な歯並びを獲得するための土台を作る、限られた時期にしかできない治療です。
Ⅰ期治療終了後、必要に応じてⅡ期治療(永久歯に交換後の本格的な矯正治療)に移行します。
その場合は、事前にⅠ期治療を行なっているため、Ⅱ期治療は短期で済むことが多いです。
矯正を始める時期について
お子さんの矯正治療は、噛み合わせの種類や歯並びの問題点によって、治療開始の時期が異なります。
小学校入学前から始める方が良い場合もありますし、永久歯に交換が完了するまで待つ方が良い場合もあり、判断が難しい場合が多くあります。
お子さんお一人おひとりに合わせて、最適な治療法や開始時期をご提案させていただきますので、まずは一度無料相談にお越しください。
小学生からの矯正治療の
特徴(成長を利用した矯正治療)
- 顎の成長のバランスを整えることができる。
- 永久歯を抜かずに矯正できる可能性が増える
- 永久歯に交換して本格的な矯正をする場合も短期で済むことが多い
- コンプレックスを大人になる前に解消できる
小児矯正費用のご案内
Ⅰ期治療 (6歳〜11歳頃までの乳歯期に行う矯正治療) | 費用:55,000円 〜 275,000円(税込) |
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Ⅱ期治療 (永久歯期の矯正治療)※表側銀色のワイヤー矯正装置の場合 | 費用:275,000円 〜 495,000円(税込) |
※Ⅱ期治療費はⅠ期治療費との差額となるため、ホワイトワイヤー、裏側、マウスピース型矯正装置を選択する場合は追加料金がかかります。
小児矯正治療で使用する矯正装置
01 歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)3歳~
上の前歯より下の前歯が前に出ている反対咬合の早期初期治療に用いる機能的顎矯正装置です。
就寝中にマウスピースをくわえることで口腔内の筋肉のバランスを整え、正しい歯並びに導いていきます。
歯並びには舌の位置が大きく関係しています。
ものを飲み込む時に舌が上顎の中に収まっているのが正常な状態ですが、反対咬合の方は下顎を前方に押すような形で舌が収まっています。
その影響で上顎が小さく、下顎が大きくなってしまいます。乳歯から永久歯に生え変わる時期など早めに対処することで、負担なくスムーズに治療が行えます。
02 床矯正装置 6~11歳
床矯正は成長期の歯並びの改善を目的とした矯正治療方法で、お子さんの成長に合わせて、少しずつ歯列の幅を広げ、歯を支える骨の成長が止まるまでに歯並びを正常な位置へと促していきます。
成長期に床矯正をすることで、顎に歯を整列させるスペースを確保し、将来的に抜歯を伴った治療を行わずに済む確率が高まります。
03 急速拡大装置(10歳前後)
歯並びの途中で交叉してしまっている状態(交叉咬合)に使用します。
上顎の歯列を横に広げる固定式の拡大装置なため、クリニックで装着後、ご自宅で着脱することはできません。
装置中央のネジで強度を調整することで、キロ単位で歯列を押し広げることが可能なため、通常のワイヤー矯正よりも短期間で治療を終了できます。
矯正期間が終了した後も、顎を広げた部分の骨の成長を促すため、2~3ヶ月程度装置の装着を続けます。
04 上顎前方牽引装置(平均:7歳~10歳)
成長段階のお子さんの受け口治療で使用する、フェイスマスク型の装置です。
下顎の成長をコントロールしつつ、上顎の歯列を前に引き出していきます。
口の中にはリンガルアーチという装置を付ける他、おでこと顎を支点にしたフェイスマスク型の装置をお顔に付けていただきます。
他と比べ目立つ装置ではありますが、1日8時間~10時間の装着、家にいる間、就寝中などに着用します。
治療の流れ(※光学3Dスキャン無し)
STEP01
ご相談のご予約
当クリニックでは、お一人おひとりのご相談を丁寧にお聞きするため、完全予約制を取り入れております。
WEB予約システムにて24時間予約が可能ですので、まずは初診相談のご予約をコチラよりお願いいたします。
STEP02
無料初診相談(30分)
歯並びや噛み合わせの症状やお悩み、気になることなどをお伺いいたします。
また、実際に歯並びと噛み合わせの状態を確認し、初回のご相談の時点で考えられる治療方法や治療期間・費用などおおまかな説明をさせて頂きます。
STEP03
精密検査(60分~90分)
小児矯正精密検査 | 費用:27,500円(税込) |
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① 口腔内写真、お顔の写真の撮影
矯正治療を行うと、お口の中はもちろん、お顔立ちも変化していきます。治療経過を比較するため、歯並びやお口の中全体、お顔の撮影をします。
② CT・レントゲン撮影
歯根の位置や長さ、顎の骨の状態、親知らずの状態などを把握するため、CTとレントゲンの撮影をします。
CT画像を精査・分析することで、歯と顎の骨の状態を上下・左右・前後と立体的に把握することができます。
歯と顎の骨の位置関係を示す平均値に対して、どのくらい差異があるのかを算出できますので、お悩みの解消に向けて必要な処置をより具体的に示し、効率よく歯を動かすための計画を立てることが可能です。
③ 歯型取り
患者さんの歯型の模型を製作するため、歯の型取りを行います。作製した模型は、診断する際に使用します。
④ 光学3Dスキャンによる歯型の撮影(永久歯歯列のみ)
口腔内を立体的にスキャニングできるデジタル装置を使用します。
コンピューター分析を行い、精緻な歯型を撮影します。撮影したグラフィックをその場でチェックできます。
⑤ 口腔内・顎・噛み合わせ検査
むし歯や歯周病、顎の状態や噛み合わせの確認、口唇閉鎖力測定など、お口全体の状態を把握し、矯正治療に必要な検査を適宜行います。
STEP04
治療方針と診断結果のご説明(30分)
検査結果の分析と診断結果、治療方針についてご説明します。治療方針と費用について同意をいただいた上で、治療を開始します。
費用 | 無料 |
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STEP05
矯正治療開始
治療の開始にあたり、必要に応じてクリーニングを行います。
お口の中全体が健康で清潔な状態になってから、矯正治療を開始します。
当院ではエアフロープロフィラキシスマスターを使用したパウダークリーニングを行います。
非常に粒子の細かい水溶性パウダーで、むし歯や歯周病の原因であるバイオフィルムを除去します。
歯の表面はもちろん、歯ぐきの中、早期の歯石まで除去することができるうえ、お口の中での当たりもソフトで、痛みを感じにくいことが特徴です。
STEP06
調整・定期来院
1ヶ月に1度の頻度でご来院いただき、歯の動き具合を見ながら装置を調整します。
歯を動かす期間は、元の歯並びや骨格によって個人差がありますが、一般的には1~3年ほどを見込んでいます。
必要に応じてⅡ期治療へ
噛み合わせや永久歯のバランスを整えるためにワイヤー矯正などを行います。
STEP07
保定装置の製作・経過確認に通院
歯が目標の位置まで移動したら、そこに安定させるための「保定」が必要です。
矯正装置を外したばかりの歯は動きやすいため、「保定」で後戻りを防ぐ必要があります。
保定装置がマウスピース型の場合は、最初の1年は22時間以上(食事の時以外)、その後は毎日就寝時に装着します。
数ヶ月に1度の頻度でご来院いただいて、後戻りしていないか経過を確認します。
保定期間も歯の移動期間同様に個人差があり、2年程度は保定装置を使っていただく必要があります。
保定装置料 | 費用:33,000円(税込) |
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STEP08
治療完了
治療が終わってから約2年経過し、保定終了を希望される場合、治療は終了となります。引き続き保定管理を希望される場合は、保定装置の使用を継続していただくことも可能です。
矯正治療に伴う一般的なリスクや副作用
- 最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日間~1、2週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間、追加の外科手術に影響します。
- 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。
むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。
また、歯が動くと隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。 - 歯を動かすことにより歯根が吸収され短くなることがあります。
また、歯茎がやせて下がることがあります。 - ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ほっぺた、唇、舌などに口内炎や傷ができることがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 矯正治療中に歯の動揺(ぐらぐらすること)がおこることがあります。
また治療終了後に、歯の動揺が長期間にわたり続くことがあります。 - 歯の裏側に装置が付く場合、慣れるまで話しにくくなることがあります。
- 治療途中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- さまざまな問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、かみ合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在のかみ合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
- あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
加齢や歯周病などにより歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。
その場合、再治療などが必要になることがあります。 - 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。